このコーナーでは、私どものこだわりや想い、豆腐に関するあれこれをお届けします。
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■連載第17回 「てんびんの詩の精神・その2」
前回のあらすじ
小学校を卒業した大作少年は、父親から、一人前に商人になるために、鍋蓋を売ってくるように言われる。しかし、なかなか売れない。
そんな時、大作少年は流れ川につけてある鍋や鍋蓋を見つけて・・・
大作少年は鍋蓋を壊して捨てる為に、鍋蓋を手に取り見つめた。
「この鍋蓋もわしの様に苦労して売った鍋蓋だろうか・・・」そう思うと無意識に大作少年は手に取った鍋蓋を洗い出したのだった。
そこへ鍋蓋の持ち主のおばさんが現れる。
「お前、人の鍋蓋持って何しとる!」
「すんません。わし、鍋蓋が愛しゅうなって・・・」
大作少年は自分が扱っている鍋蓋に愛着を持っていたのだ。
大作はおばさんにこれまでの経緯を話した。それを聞いたおばさんが「そうか、この鍋蓋、わしも大事や・・・ぼん、その鍋蓋、買ってやろ」と言って買ってくれたのだ。(終)
簡単にあらすじを結末まで書きました。
実際に映像を見ていただくと、本物の感動が味わえると思います。
興味のある方は、是非日本映像企画にてご注文ください。
また、今月のプレゼントコーナーにもご応募ください。
この映画の上映会の後、製作者の竹本幸之祐先生の講演がありました。
タイトルは「商いの原点を問う-売れないのでない売らないのだ-」でした。
竹本先生は講演の中で「てんびんの詩」のストーリーと絡めながら「商いとは何か」「子育て(人材教育)とは何か」を売り手と買い手・・・お客様との心の繋がりの重要性や、例えば食品でも安いだけでなくそれが本当にお客様の体に良い物なのか等、時には厳しく大きな声でお話しされました。
また、後に「にんげんだもの」というタイトルで映画化される小さな和菓子屋の店員さんの話、「おんなだもの」というタイトルの魚屋さんの娘さんの話等を事例にお話しされ商いというものの素晴らしさを教えてくださいました。
それがきっかけで「自分も豆腐屋の息子。家を継ごうかな・・・」と初めて家業を継ぐということが頭を過ぎりました。
以来、「てんびんの詩」は商人(あきんど)山下浩希の心の支えになっています。
今でも最初のテーマ音楽を聴くと何と言うか胸がジーンときます。
噛めば噛むほど味がするではありませんが観れば観るたび新しいものが観えてきます。
日本映像企画の竹本梢さん(竹本先生の奥様)によると「てんびんの詩」が世に出て20数年経った現在もビデオDVDが売れ続けているそうです。
私も「てんびんの詩」の心を胸にいつまでも純な商人でありたいと思います。
豆腐DEトークに竹本梢さんが登場しています。是非ご覧下さい。
≫ 豆腐DEトーク:竹本梢さん「卓袱台の味」
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