
ここは、私山下浩と、ご縁のある方にご登場いただいて、ご自身のこと、山下ミツ商店のとうふのことを、語っていただこうというコーナーです。
第8回目は、佐藤俊介さんです。
![]() |
佐藤俊介 氏 日本画家。1967年、石川県金沢市生まれ。金沢美術工芸大学大学院修了、日展会友。'96日春展日春賞、'93、'97奨励賞。'96東京日本画新鋭選抜展奨励賞。'99石川県現代美術文化大賞受賞他、公募展受賞多数。'99年より美術サロンゆたかで流雲展開催、以後、毎年出品。また、バンド「プルプルマシーン」でも活動。CD製作も行う。
|
---|
![]() |
「目を凝らし、耳を傾けないと聞こえないもの」 |
---|
豆腐の絵を描くきっかけになったのは、町内会のお祭りで神輿を担いだこと。
祭りが終わり、豆腐と揚げを肴に語り合ったあと、ふと、自分が求めているものは豆腐そのものではないかと感じたのです。
どこを切っても白くて四角い単純なものだけど、何もないと同時に何かがある。対象の奥にあるものこそ本当に表現したいものであり、対象(モチーフ)と描きたいものが一致した数少ない例が豆腐なんです。
これまで豆腐とひとくくりに捉えていましたが、今回、山下さんの無農薬の国産大豆と天然にがりだけを使い、白山から流れ出る清流で作るという豆腐に出会い、これだけ味わい深い豆腐がほかの豆腐と同じように見えるわけはないと思い、改めて見直すと、一日中でも飽きずに見ていられる。
するとどんどん面白くなり、あれも描きたい、これも描きたいと、1枚だけのはずが結局3枚も描いていた。モチーフに執着することは極力避けているというのに (笑)。
目を凝らさないと見えないもの、耳を傾けないと聞こえないものが私に届いたなら、それを示していくのが私の表現なのだと思います。
![]() |
||
![]() |
vol.10 長由起子様 「情熱を感じる人が集う酒屋でいたい」
vol.08 佐藤俊介様 「目を凝らし、耳を傾けないと聞こえないもの」
vol.07 柴原薫様 「見えないご縁を紡ぐ豆腐」
vol.06 瀧下白峰様 「とうふ『冬 ひと夜』」
vol.05 的崎俊輔様 「あたりまえの豆腐」
vol.04 高橋治様 「"口福"の豆腐」
vol.03 上口昌徳様 「『日本一の朝食』の豆腐」
vol.02 竹本コズエ様 「卓袱台の味」
vol.01 北元喜雄様 「美味より人味」
|
![]() |
![]() |